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倍速で進むここ近年の仮想空間事情。中でも、The SandboxがDAOを採用しオープンワールドの一歩を踏み出したというビッグニュースはとても気になる。もはや仮想空間は誰かが牽引していくものではなくて、民主的にみんなで決めていく時代へ突入する模様です。
580万ユーザーを誇る仮想空間の巨人The Sandbox
The Sandboxは、580万人ものユーザーを誇るオープンゲーミングメタバースプラットフォームのこと。イーサリアムと呼ばれるブロックチェーン技術を基盤とした「ユーザー主導のゲームプラットフォーム」として、LAND(土地)を購入・レンタルすることができるので、その土地を使ってオリジナルのゲームやアイテム、キャラクター、サービスを作成することの出来る可能性が無限大なメタバースワールド、これがThe Sandboxのサクッとした説明です。
The Sandboxは、SHIBUYA109、『キャプテン翼』、北斗の拳、ウォーキング・デッド、ケアベア、Gucci、パリス・ヒルトンなど、300以上の多岐に渡るパートナーシップを持ち、IPパートナーとの深い連携も。
つまり何が言いたいかとうと、The Sandboxはリアル同様、現実社会へのインパクトが大きいんですよね。ここ最近ではバーチャルで人気なコンテンツがリアルで流行したり、これまでとは逆の動きが見えてくるようになりました。それだけ社会や人々、企業にとって影響力が大きいこのメタバースが、いま変わろうとしているんです。
The Sandbox DAO爆誕。ユーザー達が作るオープンなメタバース

The Sandbox DAOイメージビジュアル
今回The Sandboxが採用したDAOとは分散型自立組織のこと。つまり、“特定の所有者や管理者が存在せずとも事業やプロジェクトを推進できる組織”のことです。
強いリーダーやカリスマがが牽引してきた従来の組織とは根本的に違い、中央管理者不在の組織でみんなで物事を決定していく。そう、民主主義的な手法でブロックチェーン技術を通じコミュニティとクリエイターによって運営・管理される世界へとThe Sandboxは変わろうと舵きりをしたんですね。
例えば、オープンワールドのゲームプレイでは、こんな感じの重要なトピックに投票することで、ユーザー自身がメタバースの未来を決めることが可能になります。
・キャラクターとデジタル・アイデンティティの今後の展開
・ゲームプレイ、イベントの検討
・絵文字、エモート、ボイスチャットなど、ソーシャルインタラクションの追加
・SAND所有者、LAND所有者、NFT所有者のプレーヤーのステータスの定義づけ
・ファウンデーションが保有する25,000以上のLANDの利用方法の決定
The Sandbox CEOとCOOがコメントを発表
本件に関して、The Sandbox CEO兼共同設立者であるArthur MADRID氏と、COO兼共同設立者Sebastien Borget氏がコメントを発表しているのでこちらもシェア。上層部がメタバースの未来に何を望むのか、なぜこの舵切りを決行するのか垣間見ることができるかも。
<The Sandbox CEO兼共同設立者 Arthur MADRID>
ゲームのオープンワールドは、クリエイター、プレイヤー、LANDオーナーなど、ユーザーによって運営されなければならないと考えています。ブロックチェーン技術は、非中央集権的システムによる決定と、人々への権限委譲を可能にしていきます。FortniteやRobloxもいずれ向かっていく道だと考えます。
<The Sandbox COO兼共同設立者Sebastien Borget>
The Sandboxのクリエイターは今やデジタル国家を作る市民であり、プラットフォームがどのように進化し、どのようなイニシアティブをサポートするかを決定する力を持っています。私たち一人ひとりが、善意の支援、エコシステムの成長、そして未来を切り開くためにどのような行動を起こすのか、楽しみでなりません。
サンドボックスDAO評議会とアドバイザー
The Sandbox DAOは評議会とアドバイザーの構成で成り立っており、それぞれがDAOの発展と機能をサポートするために異なる役割を果たすプロフェショナルたちです。
彼らの専門知識とネットワークを活用しながら、DAOを分散型の活気あるメタバースに構成することが目的で、メタバースもリアルな世界同様皆に等しく素晴らしい世界になることを目指しています。
ユーザーと一緒に作り上げるメタバースワールド
すべての意思決定とプロセスについて、透明性を確保するために行われたDAOの導入。積極的な参加を促し、包括性を育み、透明性を確保することで、仮想空間の未来をより良いものにしたい。そんなメタバース住民たちの気持ちが反映された取り組みと言えるんじゃないでしょうか。つまり、それほどまでにメタバースって、私たちにとって重要な場所になりつつあるということ。また、これと同時に、“自分ごと化することでコミュニティのメンバーの信頼を醸成し、The Sandboxへの帰属意識を同時進行で促進したい”という狙いもありそうです。
ゲーム、エンターテインメント、音楽、アート。これらの架け橋として、プラットフォームの未来を切りひらくであろうThe Sandbox DAO。コミュニティ主導のガバナンスの未来を切り開く力が仮想空間をさらなる高みへ引き上げる未来がもう見える。益々目が離せないメタバース事情、みなさんはどう思いますか?それではまた。
この記事を書いたスタッフ