目次
みなさんこんにちは!GPの宮永です。
今回ご紹介するのは仮想空間を使用した教育シーンの事例。ファッションやイベントなどエンタメ界隈での事例は勿論、教育シーンにまで広がってきたメタバース事情。果たしてその新たな空間でどんな授業が行われているのか、欧米の事例を手掛かりに一緒にチェックしていきましょう!
欧米で実施される仮想空間での教育事例
スタンフォード大学ではVR講義の授業をスタート【アメリカ】
Stanford University has begun teaching its first class entirely in virtual reality.
‘Virtual People’ course is taught in VR, with several hundred students enrolled.
These students engage in the all-remote class with the use of a VR headset.
Probably nothing… #azoll #NFTs pic.twitter.com/CxfxSocmYQ— Azoll Water Project (@AzollWater) January 4, 2022
アメリカの名門スタンフォード大学でもVRを活用した講義がスタートしています。使用するのはFacebookから名前を変更したメタによって開発されたVRヘッドセット。これを使って『Virtual People』というVR環境を活用して実施される授業が始まったんですね。どうやらこの授業において、ほとんど全てがVRを使用している様子。
例えば人種差別を受けた男性の人生をVRで体験する、なんてなかなかハードなものも。でもこうやって自分目線で様々な体験ができるのもVRならではの特質です。
モアハウス大学もVRを活用した授業を開始【アメリカ】
アメリカのアトランタに位置するモアハウス大学でも、VR・AR教育企業『VictoryXR』と連携した生物学と歴史の分野でVR活用の授業がスタートしているようです。
この取り組みはメタがVictoryXRと提携して進めている仮想大学キャンパス『メタバーシティ』の初めての事例となっているんですって。スタンフォードといい、モアハウスといい、メタの取り組みが使われているなんて流石ですよね。
仮想大学キャンパス『メタバーシティ』【アメリカ】
メタの取り組みはまだまだ続く!VR、AR教育ソリューション企業のVictoryXRと提携したメタ社はメタバースキャンパスを立ち上げるプランを実行中。
Thanks again @meta for featuring us in this year’s #FacebookConnect keynote! 🙌
As we work together to see what it’s like to learn in the #metaverse, we’re excited to be offering our platform as a way to empower and teach immersive content creators. #futureofwork #learningpic.twitter.com/CLQZMgxQ10— Talespin ✈️ (@talespincompany) November 11, 2021
『没入型学習』プラットフォームの下で、遠隔教育に適したVRキャンパスを展開するこの本プランでは、デジタルツインテクノロジーを採用し、既存キャンパスの非常に詳細なバージョンを構築する事によって、遠隔地の学生は没入型でインタラクティブなキャンパス環境を楽しめる仕組みになっているのだとか。
学生は、Meta Quest 2を使用して、クラスに参加したり、ナビゲートしたり、交流やVRクラスの定期的なキャンパスアクティビティに参加できちゃいます!
Robloxがメタバース視野に教育系ゲームを開発中【アメリカ】
別記事でもご紹介したオンラインゲームのプラットフォームの大手Robloxが、昨年の秋頃から着手し始めたのが、世界中の学校(中学、高校、大学対象)に向けたメタバースを視野に入れた教育ゲームの開発でした。
デイリーユーザーが4700万人以上と言われる本メタバースですが、約半数は13歳以下(約2350万人)というデータが出ているので、今後もしRobloxがメタバース分野で教育系ゲームを出すとすれば、今以上に世界中の若者にとってメタバースがより身近な存在になることは間違いなさそう。さて、Robloxが作り出す教育系ゲームがどんなものなのか今からめちゃくちゃ気になります。
サンダーランド大学もメタバースのプラットフォーム『Virbela』を使用【イギリス】
教育にメタバースを取り入れるという波はアメリカのみならずヨーロッパでも見ることができます。例えばイギリスのサンダーランド大学。本大学では『ビジネス』と『教育』に特化した3Dのメタバーズプラットフォーム『Virbela』がコロナを機に活用されています。
本メタバースでは、オフィスはもちろん、学校での授業、大規模会議やカンファレンス、展示商談会に音楽ライブなど、様々なイベントの実施が可能。数あるメタバースの中でも大規模なプラットフォームとなっており、なんと日本においても東京理科大学工学部が学術発表会で用いるなんて事例も。
子どもたちを対象にウィンキーバースの販売を開始【フランス】
フランスでもグローバルエデュケーションゲーム・メタバース『The Winkyverse』というものがここ最近注目を集めています。というのも、フランスの『Mainbot』がブロックチェーンテクノロジーを軸とした本サービスの一般販売を子供達に向けてスタート。
ウィンキーバースはユーザー同士が世間話や学び、遊びなどで交流できる3Dのメタバース空間。プラス、Robloxの様に自分で教育ゲームの作成も可能ということで、世界中から注目が集まっています。さらに仮想通貨『The Winkies』を使って、収益化できるベネフィットも。子どもたちが遊びながら資産を増やす過程も学べるのでイギリス国内の大学との連携もスタートしたりと教育界のメタバース分野で世界中から注目を集めています。
教育現場ではメタバースでの学びに対しネガティブな一面も
こんな感じで世界各地で教育にメタバースを導入する動きが盛んになってきていますが、実際のところこの動きにネガティブな感情を持つ教育現場の人々は少なく有りません。理由はメタバース=ゲーム空間などの認識が未だ根深く残っていることと、子どもには対面的なリアルな体験や交流などのフィジカルな要素が重要という教育観念が世論化しているからです。
2026年までに人口の25%が1日1時間以上メタバースなんてデータも
とはいえ、時間や場所など物理的な障壁を一瞬にしてクリアにできるメタバースを教育現場で有効活用しようという動きもここ日本でも多く出てきているようです。ガートナージャパンの予測では、2026年までに全人口の25%の人は、1日1時間以上をメタバースで過ごすようになるなんてものすごいデータも。いずれにせよ、保守的と呼ばれるどんなシーンも無視できないほどメタバースの存在は広がりつつあるのです。
終わりに
いかがでしたか?今回は欧米において教育シーンに用いられるメタバース事例をご紹介させていただきました。
もし今後教育へのメタバース導入がさらに加速すると、日本にいながら世界中の学校で学ぶことが可能になるんです。海外留学って実際のところ時間もお金もたっぷりないとできないですよね。でもこの障壁がメタバースによってなくなるなんてすごく素敵なことだと思いませんか?学ぶことへの選択肢やチャンス、可能性が格段に広がる教育へのメタバース活用、どんどん広がって欲しいものです。
本記事では欧米にフォーカスした情報をご紹介させてもらいましたが、実はお隣韓国でも仮想空間を使った教育が盛ん。そちらもまたすぐに記事でご紹介させてもらえればと思います!それではまた!
この記事を書いたスタッフ